心のパンツは脱げるのか?

30代のおにー・・・おっさんが心のパンツを脱いで話しかけるよ。

おにへーマンガ大賞2022

推定10名の継続読者の方々、お待たせしました。
今年の「2022年1番面白かった漫画」の発表の日がやってまいりました。

まずは去年の、去年・・・去年、書いてねぇや・・・
俺の唯一のライフワークが途切れてた・・・

そんなわけですが、今年は書きたい事があったので書きますわよ。
今年より「おにへーマンガ大賞20XX年」としたいと思いますが、内容は一緒です。

・単行本でマンガを読んでいる
・その年に一番熱い展開をしたマンガを対象とする

まぁシンプル。ですので、既に評判が確立されていたとしても「クライマックス」とか
そういうのも選考対象になっております。

過去の受賞作品はこちら。
narushima1977.hatenablog.com
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2018年もねぇぞ・・・っというか18年はブログ4月に2本書いただけで2019年に。何があったんだ?

さて、もったいつけるのもなんなので、早速結果を発表します。

おにへーマンガ大賞2022年受賞は『アオアシ』27巻~30巻

2017年に続き2度目の受賞です。

2021年11月発売の26巻の時点で22年2月発売予定の27巻を【アオアシ史上最重巻】と予告した27巻はやはり圧巻でした。
アニメ化もされ、もうネタバレは多少書いてもいいと思いますが、27巻で青森青蘭との死闘の決着がつくのですが、同時に
アオアシ読者が最初に惹きつけられる「なぜ主人公の葦人はサイドバックにコンバートされたのか?」の理由が説明される巻であり、
その理由のためにこれまでの積み重ねが試合で爆発する巻でした。圧巻。
ここだけで語るなら阿久津の話とか色々と終わらないのですわ。

ただ、27巻だけで年間1位なわけではなく、その熱を持ったまま28巻から始まった新章「1軍練習編」にて27巻の爆発を踏み台にして
更に上に面白さを引き上げたのが理由です。28巻、29巻を通じて新しい出会い、課題を描きながら30巻にて初期の段階で花ちゃんに言われていた
「考える葦」になるべく、その体現者との邂逅。
ここまでを2022年に全部単行本化して読書に届けた。これはもう文句言えねぇ。

そのうえで、2023年からその流れをつなげるのではなく、世界のユースとの闘い編に入っていくと思われる。

現時点で『アオアシ』については「●●編までは面白かったけど、そのあと離脱しちゃったわー」がないのではないかと。
きちんと毎回クライマックスを設け、次の章でその成長を前提に新しい課題とカタルシスを与える。
もしかしたら、それをワンパターンという人もいるのかもとは思いましたが、それにしても、いつも期待値を超えてくるというのは
凄い事だと思います。

少なくとも2022年の『アオアシ』単行本は熱かった。
2019年の『フラジャイル』15巻並み。
「このために、このためにかー!!!!」みたいな衝撃って個人的には大好物なのでした。

■2022年審議大賞
俺の中で審議中というか、現時点で評価できねぇが、この怒りに似たやばい気持ちを作者は超えてくるのか?と今後の展開で評価をどうするか
審議中の作品はこちら
『MIX』19巻

俺の中のあだち充の最高傑作は「ラフ」だから、ノーダメ。といいたいところだが、ダメージ受けたわ。
この展開をすることで、あだち充先生は令和の時代に何をリメイクというかメッセージにしたいのだろうかと悶々としております。
これは20巻以降でしかわからないし、19巻のこの展開をシンプルに怒るというか「それなの?」で片づけるわけにもいかず。
何を言っているか分からないと思いますが、何を言っているか知りたい人は『タッチ』『H2』を読んだうえで本作を読むといいんじゃないでしょうか。

■2023年大賞候補
おにへーさん。珍しく仕事を抜きにしてブログ書いているのでちょっと気持ちに余裕があり、余計なことを考えた。
「もし俺が自分好みのマンガを読んでいるブログがあり、今年これが熱かったわー!って結果論じゃなくて、来年やばいやつ知りたい」
そんな奇特な人がこのブログを読んでいるかはわかりませんが、来年大賞受賞する可能性のある「現時点で23年の展開がやばそうな作品」を
列挙しておきます。
もしよければ一緒に楽しみましょう。

『メダリスト』8巻~

確か今年早い段階で「次にくるマンガ大賞」とかであがっていたと思うけど、これ次にくるかどうかって8巻読まないとわからないと思うが、
あれだろうか?ああいうNEXTマンガ大賞は週刊誌の展開ベース(単行本の3か月前あたり?)が選考対象なのだろうか。
知らんけど。
先日発売されたばかりの8巻を読んだうえで、23年の9巻以降は『メダリスト』というマンガが今後どのように展開するのか?も含めてすごく楽しみです。
ポイント
・主人公である、いのりちゃんが7巻最後に手に入れたラスボスに勝つための武器がどうなるのか?
・ルート1:それでも叶わない
・ルート2:勝つうえで、時間軸も一気に進む
・ルート3:予想を超える展開
・もう一人の主人公である司先生。
「世界を獲った事のない人間が、教え子に世界を獲らせることができるのか?」というスケートに関係なくスポーツ全体にある話に
どのように決着をつけるのか?
メダリストは2人の物語であり、競技をするのはいのりちゃんでも、司先生がどのように勝利に導くのか?がとても重要なので、
才能だけではなく「お前はその景色を知っているのか?」にこの作品がどういう回答するのかはすごく興味あります。

多分、来年熱いはず。

ワールドトリガー』26巻~

ワールドトリガーは葦原先生がお元気に最後まで書いてくれたら、もうそれだけでよくて、
多分、年間大賞は獲る事はない気がします。
ただ、僕がいつか寿命が尽きるときに最後に「人生で一番面白かったマンガ」をあげるとしたら
ワールドトリガーは大賞候補です。
そういう時間軸。いや、本気で面白い。

これについては個人的に
現状ベースで魅力的なすべての登場人物がわちゃわちゃと頭脳戦、肉対戦を繰り広げるのを永遠に見ていたい。というのと
なんか急に青年誌あたりにいって戦争は人が死ぬんだよ?っていうダークな展開のワールドトリガーも読んでみたい気持ちもあり、
実際に遠征にいった時に何を描くのだろうか?
それはなんとなく5年後くらいに読めるのだろうか?って感じです。

BLUE GIANT EXPLORER』8巻~

ここ最近ペースが遅い気がするのと、ずっと溜めているので、今年の『アオアシ』のように複数巻でいっきに爆発するかどうか。

※これらは連載誌の状況を一切知らないので、今どんな展開なのか。とか休載状況とかも知らないです。
ただ、「もうすぐ爆発するぞ」まであと数巻ってところまできているので23年度にくるかもね。っという話。

ということで、22年についてはマンガ大賞を決めることができました。

また来年12月30日か大晦日あたりにお会いしましょう!

それでは、また。

『THE FIRST SLAM DUNK』感想。ネタバレ全開。

『THE FIRST SLAM DUNK』の感想を書いていきます。
映画の感想をブログに書くのは久しぶりで、俺にブログを書かせたんだから、この映画大したもんですよ(何目線か)

ネタバレ全開で雑に書いていきますが、「スラムダンク観に行くか迷ってんだよなー」って方はまずは、こちらを。
narushima1977.hatenablog.com

「かくして、スラムダンクスラムダンクという概念になったのだ」

宮城リョータスラムダンク
この映画は原作ファンにとって待ちに待った「山王戦」を描いているわけでだが、原作と違うのは桜木花道スラムダンクではなく、宮城リョータを主人公として再構築された感じ。ただ再構築といっても山王戦のゲーム自体は現実のバスケットの試合として原作の各シーンを描きつつ、圧倒的なスピード感、音の表現(ラスト)で描かれている。

宮城リョータの背景自体は短編の『ピアス』の設定を膨らましているのですべて後付けとは思わないが、途中で「あ、これガンダムオリジンだ」って思ったりもした。湘北高校にあいつら5人がなぜか集まった。という感じの原作から、リョータの過去を描くことで父も兄も失い、故郷からも離れたリョータ少年がほんの一瞬兄の面影を見せてくれたのが三井寿であった。そして、だからこそその後の三井の事件と、リョータが停学(だったっけ?)でしばらく部活に出てこられなかった状態につながっていく。
過去の補完をすることで、登場人物のつながりを深くしたりするのはありだとは思うが、ここは賛否が分かれるとは思う。

ちょっと背負い過ぎだろ・・・

ちなみに、最後のかーちゃんの「お帰り」は、試合を見に行かなった事にして、リョータにかけた言葉で、それはそれでいいシーンだとは思うのだが、
「いや、いや、おかーざん、さまよってたの貴女よ?」と突っ込みしたくなってしまった。
俺だったら最後に自宅に一緒に帰ってきたリョータとかーちゃんに対して、玄関で出迎えた妹がそれぞれに「おかえり」というシーンにしたね。
と、勝手に妄想するほどなので、リョータの過去の重さと、それが試合中に回想ではいってくるのが重さに感じる人はいるとは思う。

■試合は圧巻
映画公開前の少ないPVにて「3Dがおかしい」だとか、色々言われた本作だが、観たうえでの感想として一切気にならなかった。
ただひたすら熱い試合が目の前のスクリーンで展開されていた。
これを観られただけでも価値があるのではないか。
正直初日に観た人の感想をシャットダウンしていたが「前情報なしで観ないとやばい」というのだけは把握していたので、「何か俺の予想しない展開が?」
と少し邪念が入っていたので「もしかして山王戦の結末変わるのか?」とかドキドキしてしまった。

というか「結末をしっているのに、手に汗握る試合を見る」って凄いよ。本気でハラハラしてた。

■『THE FIRST』『 SLAM DUNK』とは何だったのか?

冒頭でも意味ありげに書いてみたが
「かくして、スラムダンクスラムダンクという概念になったのだ」
剛徳
まぁ細かい言い回しは俺の頭の悪さの証左として勘弁いただくとして、

今回は宮城リョータを中心にした描き方だったが、我々読者が原作『スラムダンク』の山王戦で一つのピークを迎えたのと同様に、
各キャラクター達にとっても今作で描かれた山王戦こそが「その後の人生の分岐点になったような、荒々しいダンクを決めた瞬間」だったのではないだろうか?

宮城リョータはこの試合があったからこそ、未来でアメリカに渡っていた。
すべてを日本で成し遂げ「何か足りないものがあるなら経験したい」と願った沢北は敗北を知り、アメリカで再び宮城リョータと相対する。

覚醒した流川楓、自分の願いは叶っていたと気が付く赤城剛憲。
三井寿桜木花道。みんな山王戦がピークではなく、そのあとの人生に続いていく。
それぞれ5人別々に『THE FIRST SLAM DUNK』は描くことは可能だろう。原作でほぼ描いているとは思うが。

■花道と流川のタッチ
「あーこのシーンが見たかった」というのはもちろんなのだけれど、
そこに至る道筋が流川と花道だけの話ではなく、花道がベンチにいるときに、他のメンバーから念を込められタッチされる。
花道は「そんなもん役に立たねぇ」というが、メガネ君が戻る時にタッチすることで何かを受け取り、
その後の試合でもタッチを受け取る。リョータとか。
なんか、よかった。

■原作から省かれたシーン
なくて残念というのはもちろんある。ただ、映画に描かれなかっただけで、あるんだよ。俺の心の中に。
それだけでよくないか?
「左手は添えるだけ」って聴こえたろ?聴こえるやつのためにこの映画は作られている。
そういう意味では『スラムダンク』の読者に向けた映画であることは間違いない。

■今こそ電子書籍
もう何年もつぶやき続けていますが『スラムダンク電子書籍化解禁の最後のチャンスだと思うので、お願いします。
パラリンピックとかいろんな事情で『リアル』だけ解禁されているのだろうけれど、やはり今自分の手元にいつだって『スラムダンク』が
いて欲しい。
ちゃんとiPadで見開きは読みますので。お願いします。

■「よかったよな」「うん」だけでいいや。
映画の感想ということでごちゃごちゃかいたけど、「あのシーンのあれは・・・」とか正直いらないんだろうな。とは思う。
学校にジャンプを持ってきて読んでいた、今何やっているか分からない高校のクラスメイトとか、
今はもう連絡先がわからない同級生とか、でもあの頃『スラムダンク』に夢中だったやつらは全国にごまんといて、
今回の映画を観て

「スラダン、よかったよな」
「うん」

それだけでいいのだと思う。

よかったよ。

ありがとうございました。