心のパンツは脱げるのか?

30代のおにー・・・おっさんが心のパンツを脱いで話しかけるよ。

2013年1番面白かった漫画は『キングダム』

さて、今年僕が一番面白かった漫画について書きます。
ちなみに去年はこちら。
2012年1番面白かった『ハイスコアガール』 - 心のパンツは脱げるのか?

ベスト10とかではなくて、年間1位です。それだけ。
さて、気になる1位は?と煽りたいところですが題名にもう書いています。

原泰久『キングダム』

「おい今更キングダムか?」
「ジャンプ系しか読んでいないんじゃないか?」

漫画読む人ほどそんな声が聞こえてきそうな選出かもしれませんが、誰が何と言おうと僕が2013年にもっとも面白かったのは『キングダム』です。

寄生獣』と『キングダム』その共通点

特に定めた事はないのですが仮に僕が自分の読んできた漫画でオールタイムベストを作るとしたら『寄生獣』という漫画は上位に入ります。
これまた名作というか漫画が好きな人で名前を聞いたことがないという人はいないでしょうから、オールタイムベストに『寄生獣』とか書くと
「あーはいはい」
「安牌」
「漫画好きとか言ってるけれどにわかじゃね」
とか言われそうなものです。国民的TVアニメは「サザエさん」とか言ってるようなものだと思いますしね。

だが、ちょっと待ってほしい。

オールタイムベストを作った事がないので選定基準が面白い漫画なのか、僕のこれまでの人生に影響を与えた事なのかそこらへんは曖昧です。

でも『寄生獣』については僕らの年代(今30代半ば)の人にとっては特権があるのですよ。

それは何かと言えば先の見えない連載を一緒に追いかけられたという事です。

2013年現時点で完結しており評価が定まっている『寄生獣』ではなく、中学生だった自分がアフタヌーンで連載された連載を毎月ドキドキしながら読んだり、単行本が発刊されるたびに本屋に行くのが待ち遠しかったりした体験が加味されています。

今でも中学校の理科の実験の時に前日に出た『寄生獣』の単行本をクラスの男子の多くが読んでいて「島田秀雄の倒し方、恰好よかったよなー」とか口々に感想を言ったのを覚えています。

もちろん少年ジャンプは黄金時代。いろんな名作が連載されていましたが、ちょっとグロくて、人も死んでしまう、でも話自体がどんどん引き込まれていくという漫画は中学生だった僕たちにとって夢中にさせるものでした。

随分話が逸れたようにも思いますが、言いたいことは1つだけなのです。
「今、次の話が気になって仕方がない漫画があるという事は幸せな事である」
って事。

僕にとって学生時代に『寄生獣』があったように、今は『キングダム』があり、
今学生の人たちにとっては『キングダム』が僕にとっての『寄生獣』足りうる存在だという事です。

(グロ描写とかだけで判断するなら『寄生獣』の系譜は『進撃の巨人』では?って意見もあるかと思いますが)

今の『キングダム』程続きが読みたくなる漫画はありません。そして2013年の単行本4冊はまさにその期待を120%で答えてくれる、素晴らしい年でした。

2013年の『キングダム』4冊

僕は単行本で追いかけているので現在連載中の『キングダム』がどうなっているかは分らないのですが、単行本での『キングダム』の2013年は密度がとてつもなく高いものでした。

主人公信の国である秦が他の国の連合軍である合従軍に攻められている展開もクライマックスを迎えており、国門である函谷関の攻防戦の決着がつこうとしています。29巻

キングダム 29 (ヤングジャンプコミックス)

キングダム 29 (ヤングジャンプコミックス)

函谷関の攻防戦の裏で進められていた恐ろしい軍略が明らかになる30巻。

キングダム 30 (ヤングジャンプコミックス)

キングダム 30 (ヤングジャンプコミックス)

絶体絶命の状態で立ち上がるあの男(ネタバレなしで書くのでこんな書き方です)31巻。

キングダム 31 (ヤングジャンプコミックス)

キングダム 31 (ヤングジャンプコミックス)

終わりの無い死闘の先に。

キングダム 32 (ヤングジャンプコミックス)

キングダム 32 (ヤングジャンプコミックス)

ストーリーの詳細は書きたくないのでなんだか意味わからない感じでしょうけれど、読んだ方ならわかってくれると思います。

これが1年の間に3か月に1度届けられたというのはとてつもなく凄い事なのだと思います。

『キングダム』の凄さ。原泰久先生の凄さ。

先に書きましたが、この密度の漫画を定期的に連載されてきちんと単行本を刊行するというのは当たり前のようで全然あたりまえじゃない凄い事です。

先に『寄生獣』について言及しましたが、面白さの正統な系譜は当然同じ作者である岩明均先生が連載している『ヒストリエ』です。
ただ、残念ながら『ヒストリエ』は1年に1冊でるかでないか。それはそれで仕方がない事なのですけれどやっぱり続きが気になるまま1年待つというのは結構大変です。

本日書いている2013年1番面白かった漫画については漫画全体で考えていますので、もしも1番面白かった漫画1冊となったら作品は異なったかもしれません。最後の最後に『ハイスコアガール』5巻も来たわけですし。もちろん『キングダム』も候補に入りますよ。僕の場合は31巻です。あの激は熱すぎた。

話がそれました・・・何が言いたいかといえば、
とんでもない密度の作品が定期的に4冊の刊行された。

って事でありそれは『キングダム』の凄さ。作者の原先生の凄さです。
僕も一応社会人やっておりますので働く大変さっていうのはちっとはわかるのですけれど、手を抜かない(少なくとも受けてはそう思えない)で高水準の品質のモノを生み出し”続ける”というのは本当に凄い事だと思います。

『キングダム』全体の凄さ

これは簡単。中だるみ、引き伸ばしが全くない。
『キングダム』はもう30巻を超えている大作になっていますので、今から集めるのはちょっとなぁと思う人が多いかもしれません。でもこの漫画はずーっと平均「85~95点」の水準で書き続けられています(俺基準)

基準が僕なのでツボにはまっているだけって事もあると思いますが『キングダム』を薦めて後悔した反応を得た事はありません。

春秋戦国時代について僕自身の知識がほとんどないので結論だけがわかっていますが、そこへ行きつく道筋は全然わからないので単行本が出るたびに驚きで溢れます。

王道漫画の凄さを見せつけられた1年でした。

2013年1番面白く、1番繰り返し読んだのは『キングダム』です。

完結した評価の定まった名作もいいですけれど、今から完結に向かう先の読めないワクワクを味わえる幸せを『キングダム』は間違えなく与えてくれます。

未読の方。1度でいいから読んでみてください。

そんな気持ちです。

『キングダムに望む事』

紙の単行本と電子書籍の販売を同時にしてください。切にお願いいたします。

『キングダム』今更のピックアップか?という疑問もあるかと思いますが、今年の密度は本当に凄かった。
ありがとう。『キングダム』

1位として『キングダム』を挙げましたが、沢山の面白い漫画を読めた1年でした。

今年も沢山の漫画に感謝をこめて。

それでは、また。