心のパンツは脱げるのか?

30代のおにー・・・おっさんが心のパンツを脱いで話しかけるよ。

苦いこんぺいとう

数日前から口の中で苦いこんぺいとうを転がしている。

 

苦い。

 

少し角が取れて小さくなってきたか。

 

そろそろ噛み砕けるだろうか。

 

それともあと数日転がしていたら溶けてなくなるだろうか?

 

 

おかげさまで、ネットに毒された俺でも実社会の中では言葉の刃が刺さるような環境からは多少は遠い所にいる。

ただ、当たり前だが万人に好かれるわけもなく。

表立って嫌悪を表す人はいなくても、言葉の中にほんのちょっとの棘があったりするのは日常茶飯事。

 

仕事なんかは特にそうだ。

そもそもお友達グループではない。

とはいえ、所詮他人と切り捨てるほど薄情な場所で働いているわけでもない。

 

でも、役職であるとか、取り組まなくてはいけない課題の優先順位だとか、組織の属する場所の役割による関係性、俺自身の働き方。色々な要素で互いに納得のいくこと、いかないことはあるだろう。

 

だから、俺は俺の行動については説明する準備はいつでもしてあるし、誰かが愚痴レベルで思う俺の事について、それ以上の罵詈雑言の可能性は考えている。

(注)別に何か違反してるとかの話ではない。「あの人より私の方が働いている、会社の評価おかしくない?」みたいな、本当にその類の話。

よくある話。

 

大人社会なのでこの類の愚痴はお互いに耳に入ることはないのだが、たまに入ってくる。(こういうのは第三者を介してで直接入らないから余計にタチが悪い)

 

俺はそんな言葉が自分に投げられるのには備えている。

「やっぱり、そう言う気持ちになる人はいるよな」とも思うし、「でもさー」のあとにたくさんの言い分はある。

 

相手から発されたメッセージ。

これは悪意を伴う言葉の刃ではないのだろう。

俺にとっては口に放り込まれた苦いこんぺいとうだ。

 

「この味は知ってる」

 

ハリーポッター百味ビーンズが不味い事を知っていても食べるように。

これはわかっていた。と食べる。

 

でも、予想以上に不味かったり、こんぺいとうが大きかったり、硬くて噛み砕けなかったりはする。

 

数日前に聞かされたメッセージは今も口の中に転がっている。

まだ消えない。

 

ネットの誹謗中傷の話題になると

・無数の言葉の刃の話

とか、

・有名人はある程度仕方がない

とか、

・そんな言葉はゴミだと思って気にするな

とか、

 

色々な視点の色々な話がある。

 

勝手な俺の推測だが

みんな何かしら備えているんじゃないかとは思うのだ。見立てが甘かった。とか、そういうのもあるとは思う。

 

でも、備えていても、みんなから苦いこんぺいとうを口いっぱいに放り込まれて、息ができない人、吐き出せない人、噛み砕けない人、

 

たくさんのこんぺいとうじゃなくても、

毎日毎日消えないこんぺいとうを舐め続けて、糖分の摂りすぎで病気になる人…

色々いるのではなかろうか。

 

「たかが、こんぺいとうで大袈裟な」と思う人がいるかもしれない。

 

言葉の刃は投げてないよ!って人も、「これ、苦いこんぺいとうだったのかな?」って考えるとしっくりいくこともあるかもしれない。

 

俺の口の中のたった一つの苦いこんぺいとう。

これは明確な悪意で放られたものじゃない。

誰だって愚痴りたくなる時はある。

それが俺には苦かった。

 

愚痴をなくせとも思わないし、万人に100%好かれるのは不可能だ。そもそも1人に100%だってないのだ。

 

仲良くたって愚痴を言いたい事象がある。

 

誰かの発した意図せぬ言葉が、人によっては忘れられない励みになることもあれば、ずっと傷つく呪いになるときもある。

 

だから、この感情、この味は何なのだろうと考え続けている。苦いなぁと嘯きながら。