露伴の奇妙な取材・・・『岸辺露伴は動かない』読了
読みました。
- 作者: 荒木飛呂彦
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2014/02/19
- メディア: Kindle版
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杜王町在住の人気漫画家・岸辺露伴。好奇心に溢れ、リアリティを追求する彼が、さまざまな取材先で体験した恐怖のエピソードとは…!? 『懺悔室』『六壁坂』『富豪村』『密漁海岸』『岸辺露伴 グッチへ行く』の5編を収録。
ご存じ『ジョジョの奇妙な冒険』スピンオフ作品。第四部の登場キャラクター岸辺露伴先生が漫画の取材を通して体験した奇妙な物語が収録されております。
僕は収録されている作品をいくつか読み切りで読んでいたのですが、この『岸辺露伴は動かない』シリーズがとても好きで中でも『富豪村』がなんだか印象に残っております。シーンとしては『密漁海岸』の会話で出てくる「だから気に入った」というセリフがこのキャラクターの素晴らしさを表していて大好きです。この1言がどんな時に発せられたかを是非読んでいただきたい。
ジョジョのスピンオフではあるけれど第三部からのスタンド能力バトル等はこの作品ではほぼなく。スタンド能力という存在と岸辺露伴のスタンド『ヘブンズ・ドアー』がどんな能力なのかを知っていれば詳しい事はわからなくても単独の作品として十分楽しめる。
単行本の冒頭に岸辺露伴とスタンド能力については簡単に書いてあるので、それだけ分れば大丈夫!
凄く簡単に言えばTV番組の『世にも奇妙な物語』みたいな話が好きな人はとても楽しめると思います。
この世で1番の天才漫画家は自分だと自負している岸辺露伴先生がリアリティを追究するために取材活動を行うもその先々で起こる奇妙な出来事。
上にも書きましたが個人的には『富豪村』が好き。
露伴先生担当の女性編集者がgoogleマップで見つけた住人全て大富豪の家11軒だけの村。その村には通じる道が1本もない。その不思議な村の1軒だけ売りに出される事になり女性編集者がその売りに出される家を買おうとするのを露伴先生が取材するという話。
なぜその村には大富豪だけが住んでいるのか?なぜ売りに出された家は破格の安さなのか?美味しい話には裏がある。ではその裏とはなんだったのか?
登場人物は露伴先生と女性編集者ともう1人だけの3人だけの物語ですけれど、この話だけは若干スタンドバトルの要素があるかもしれません。そういう意味では一番スピンオフらしく、かつジョジョを知らない人には不親切に思うかもしれませんが、この話が楽しめるならジョジョの第四部は間違いなくお勧めです。
この本を読むと『ジョジョの奇妙な冒険』第四部が読みたくなる事間違いなしです。
ジョジョの奇妙な冒険 18~29巻(第4部)セット (集英社文庫―コミック版)
- 作者: 荒木飛呂彦
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2006/05/22
- メディア: 文庫
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岸辺露伴のこのシリーズが末永く続く事を切に願っております。
未読の方はよかったら読んでみてください。
それでは、また。