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心のパンツは脱げるのか?

30代のおにー・・・おっさんが心のパンツを脱いで話しかけるよ。

『夏の庭』 湯本香樹実

キングの名作『スタンド・バイ・ミー』は死体を捜しに出かけたアメリカの小学生の話だが、さすが日本。もっと陰湿。

「町外れのじーちゃんがもうすぐ死ぬから観察しようぜ!」ってお話。

実際は死というものがまだよくわからない、子供達にとっての好奇心と、死を迎えつつある老人との交流を通じた、死を通じて教える事が何かという魂のバトンリレーのような話。
いつか、「死」についてはきちんと考えをまとめてみたいのだが、僕が「死」を身近に感じるようになったのは、ここ数年。父と祖母を立て続けに亡くしてからだと思う。

それまでは、会ったことのない祖父の墓参りやお盆など、儀式のようなものでしかなかったが、今は(これまでのご先祖様には悪いけれど)全然気持ちが違っている。

やはり生きて知っている人が死ぬというのは、ちょっと違うのだ。
この本は無邪気な少年達にとって死とは何か。を教えてくれる。死は確かに喪失だけれども、何かを刻み付ける行為でもあると思う。
「こいつら、きっといい大人になるな」って思わせる、静かな物語。