心のパンツは脱げるのか?

30代のおにー・・・おっさんが心のパンツを脱いで話しかけるよ。

おにへーマンガ大賞2023<おにマン>

推定5名の継続読者の方々、お待たせしました。
毎年、その年読んだマンガで「俺が1番面白かったマンガ」
の発表日がやってまいりました。

一生懸命書くのでよろしくお願いします!

去年より「おにへーマンガ大賞20XX」としていくと宣言しましたが、
今年は更に略して「おにマン」というのも組み込みました。なんかしっくりこねぇけど。

基準は例年通り
・単行本で読んだマンガ(単行本での判断)
・その年に1番面白いとか衝撃だったとか俺がどきどきした作品
・既に評価の確立された有名マンガでも「今年の〇〇巻~××巻の展開がものすごい」とかも選ばれます。
※「アオアシ」は2017年「11巻までの展開で12巻への期待度が凄すぎる。と2022年「27巻~30巻」でユースの決着と”考える葦”の邂逅で受賞。

過去作品はあとで「#おにマン」とか付けておきますので、興味があれば是非。

今年も
・大賞発表
・トピックorノミネート
・2024年にやばそうなマンガ
の構成で発表します。

また俺自身が「ネタバレはされたくない」というタイプの人間なので、
書く内容がネタバレありの自己矛盾で悩んだり、「この衝撃は詳しく言わないから読んでみて欲しい」という理由で
中途半端に紹介したりなので、それは、まぁ、「読んでみてくれ」そしていつか、「ここまで書いていいんじゃない?」は
フィードバックください。

では、さっそく

【大賞】
『劇光仮面』山口貴由 3巻、4巻

山口貴由の新作「劇光仮面」
大学時代の特撮美術研究会の友人の葬儀からはじめるこの作品、代表作『シグルイ』や直前の連載『衛府の七忍』とかとはまたテイストの違う
現代劇というか、なんというか。
読み進めていると、主人公の現在を説明するための学生時代の出来事をはさみつつ。という感じで進むのだが、
何かずっと張りつめているというか、マンガを読むのに冷気がある。
過去の話が多めだからか?何か靄がかかった、この作品は何だろう?と思っていたのだが、
3巻ラストで爆ぜた。
椎名林檎のアルバム『本能』のジャケット写真である。

距離感。マンガを読む際の読者と作品の間に透明だが分厚いガラスがあったのだ。
3巻で割れた。4巻は入ってきた。
5巻以降はどうなるのだろう?

冬の景色の中で白い息を吐きながら読むようなマンガである。
2023年の対象。3巻のラストからの4巻。味わってみていただきたい。


■トピック

『違国日記』ヤマシタトモコ 完結


これはいつか記事をかいてここにリンク追加しておきます。1万字でも終わらない。
このマンガは誰にでも勧めないけど、自分が大切にしている人達には紹介している。
2巻page.8(エピソード8)まで読んで、そこに書いてある事が自分に刺さるかどうかが大事かと思う。
もうちょっと具体的に書きたいけど、これは具体的に書いて紹介しちゃいけない部分だと思うので
いつも「2巻の8話まで読んで」とだけ。
だからここも「2巻の8話まで読んで」と書く。
素晴らしい作品だった。生涯のベストに入るくらいに。
大賞じゃないのは、2巻はとっくの昔に過ぎたから。そしてこれは「素敵なマンガ」みたいに消費されたくないから
※売れないと困るっていうのはあるので紹介はするけどね。
いつかきちんと書きたい。



ベルセルク』42巻 原作:三浦健太郎 漫画:スタジオ我画 監修:森亘二 が刊行された

これは間に合えば今日か明日書く。間に合わなかったらあとで。1万字でも終わらない。
森先生宛のお手紙みたいなブログになるはず。
結局俺は全部自分が好きなものがつながっている。
三浦先生と森先生もきっと「2巻の8話」なんだ。

『逃げ上手の若君』松井優征 13巻 での作者の宣言

「鎌倉殿の13人の続き」(嘘)
ただ、北条→足利尊氏の時代を多少しっていれば、主人公である若君、北条時行の未来はわかっている。
13巻は1つの大きな終焉を迎えているが、作者自身が作中に「ここからだ!ここからがもっと面白くなる!」
と宣言しており、書物・記載の文字でしか記されていない歴史から松井先生がそこに至る道筋をどれだけの
面白さにするかが楽しみでしかたがない。
平成令和のストーリーテラーとして現状トップクラスにいる漫画家だとは思うので、宣言がどうなるかが楽しみ。
『キングダム』の人気を決定付けた合従軍編のラストは「不抜」というたった2文字を元にあれだけの物語が描かれた。それを思い出す。
※余談だが、合従軍のラストは2013年におにマン大賞

なんとなく俺の好きな水上悟志先生と同じカテゴリーにまとめられている松井先生である。

『金色のガッシュ!!2』雷句誠 3巻のラスト

これはガッシュ既読前提かつ、ガッシュが大好きって人がわかるが、
3巻のラスト。「走れ!」の先にいる魔物。みんながわかっているあの魔物。
前作のラスボスが続編で仲間になる感じ(ガッシュでは意味がちょっと違うが)
あそこで終わるのはズルイ。
で、単話販売で買ってしまった。
呪文なんていらんのや、力こそパワー。(なんで負けたのが謎過ぎるが)



■2024年にやばそうなマンガ

最後に来年期待する展開中のマンガをちょっとだけ。
昨年ノミネートの『メダリスト』も素晴らしい展開でした。
期待している分、それを超えないと大賞が難しいという不利な作品たちです。
巻数は来年発売予定のやつなので当然未読。雑誌の展開知りません。


『日本三國』松本いっか 5巻~

遠い未来日本が滅んで、なぜか日本で三国志中。
24年に主人公の妻を殺した相手であり、自国の最高権力者との決着がつくと思われる。
そこから先にどうなっていくのか。
復讐を達成した先に3国を統一していく話になるのかはわからないけど
決着は熱いはず。
最近ツイッターとかにたまにチェキって感じのポーズとった画像が現れるのは
来年爆発するから事前にもっと読者を増やしたいという意気込みと思いたい。

『天幕のジャードゥーガル』4巻

もし年内に4巻が発売されていたら大賞とっていたかもしれない作品。
面白い。まだ3巻しか出ていないから、未読の方は早く読むべし。

この音とまれ!』30巻、31巻?

30巻なのか31巻なのかはわからないが主人公たち、時瀬高筝曲部の演奏の巻は絶対にやばいはず。
世間的にはヒール。触れた人達にはどれだけ真摯に頑張っているかを知っている。
触れた人達だけではない、でも努力し続けないと出ない音が30巻から聴こえてきた時に
切り取り動画のようなインプットで悪意をもってみている人たちの世界が変わる
自分たちの真摯な音がまっすぐに届く。
どれだけの感動が伝わるのだろうか。
そういう展開になるのか知らないけど。

今年も素晴らしいマンガライフでした。

では、また来年おにマン2024でお会いしましょう。
読者数が10人くらいに戻るといいのですが。

ベルセルク。間に合えば午後ずっと書きます。

それでは、また。
それでは、よいお年を。

苦いこんぺいとう

数日前から口の中で苦いこんぺいとうを転がしている。

 

苦い。

 

少し角が取れて小さくなってきたか。

 

そろそろ噛み砕けるだろうか。

 

それともあと数日転がしていたら溶けてなくなるだろうか?

 

 

おかげさまで、ネットに毒された俺でも実社会の中では言葉の刃が刺さるような環境からは多少は遠い所にいる。

ただ、当たり前だが万人に好かれるわけもなく。

表立って嫌悪を表す人はいなくても、言葉の中にほんのちょっとの棘があったりするのは日常茶飯事。

 

仕事なんかは特にそうだ。

そもそもお友達グループではない。

とはいえ、所詮他人と切り捨てるほど薄情な場所で働いているわけでもない。

 

でも、役職であるとか、取り組まなくてはいけない課題の優先順位だとか、組織の属する場所の役割による関係性、俺自身の働き方。色々な要素で互いに納得のいくこと、いかないことはあるだろう。

 

だから、俺は俺の行動については説明する準備はいつでもしてあるし、誰かが愚痴レベルで思う俺の事について、それ以上の罵詈雑言の可能性は考えている。

(注)別に何か違反してるとかの話ではない。「あの人より私の方が働いている、会社の評価おかしくない?」みたいな、本当にその類の話。

よくある話。

 

大人社会なのでこの類の愚痴はお互いに耳に入ることはないのだが、たまに入ってくる。(こういうのは第三者を介してで直接入らないから余計にタチが悪い)

 

俺はそんな言葉が自分に投げられるのには備えている。

「やっぱり、そう言う気持ちになる人はいるよな」とも思うし、「でもさー」のあとにたくさんの言い分はある。

 

相手から発されたメッセージ。

これは悪意を伴う言葉の刃ではないのだろう。

俺にとっては口に放り込まれた苦いこんぺいとうだ。

 

「この味は知ってる」

 

ハリーポッター百味ビーンズが不味い事を知っていても食べるように。

これはわかっていた。と食べる。

 

でも、予想以上に不味かったり、こんぺいとうが大きかったり、硬くて噛み砕けなかったりはする。

 

数日前に聞かされたメッセージは今も口の中に転がっている。

まだ消えない。

 

ネットの誹謗中傷の話題になると

・無数の言葉の刃の話

とか、

・有名人はある程度仕方がない

とか、

・そんな言葉はゴミだと思って気にするな

とか、

 

色々な視点の色々な話がある。

 

勝手な俺の推測だが

みんな何かしら備えているんじゃないかとは思うのだ。見立てが甘かった。とか、そういうのもあるとは思う。

 

でも、備えていても、みんなから苦いこんぺいとうを口いっぱいに放り込まれて、息ができない人、吐き出せない人、噛み砕けない人、

 

たくさんのこんぺいとうじゃなくても、

毎日毎日消えないこんぺいとうを舐め続けて、糖分の摂りすぎで病気になる人…

色々いるのではなかろうか。

 

「たかが、こんぺいとうで大袈裟な」と思う人がいるかもしれない。

 

言葉の刃は投げてないよ!って人も、「これ、苦いこんぺいとうだったのかな?」って考えるとしっくりいくこともあるかもしれない。

 

俺の口の中のたった一つの苦いこんぺいとう。

これは明確な悪意で放られたものじゃない。

誰だって愚痴りたくなる時はある。

それが俺には苦かった。

 

愚痴をなくせとも思わないし、万人に100%好かれるのは不可能だ。そもそも1人に100%だってないのだ。

 

仲良くたって愚痴を言いたい事象がある。

 

誰かの発した意図せぬ言葉が、人によっては忘れられない励みになることもあれば、ずっと傷つく呪いになるときもある。

 

だから、この感情、この味は何なのだろうと考え続けている。苦いなぁと嘯きながら。