胸を掻きむしりたいような夜は音楽を
生きていれば色々あるよなぁ。とかわかったようなことを言うつもりもないけれど、無性に心臓あたりがギューッと潰されるような、こそばゆくて掻きむしりたいような、そんな夜がある。
(心臓の病気を疑うのはやめてください)
いろんな感情が混ざっているのか、ただ単に運動不足で体が気持ち悪いのか。
あまり夜遅い時は寝てしまうのだけれど、多少時間がある時は音楽を聴く。
最近はサブスクのお陰で今は聴かれてる曲も、あの時あの時代に聞いていた曲も色々聴けるのが良い。
音楽で全ては解決しないけど、音楽を聴くことで気持ちの悪い胸の疼きはおさまるのだ。
サブスク云々の前に、スマホもiPodもないような時代にCDを買って夢中になって聴いていた曲を思い出す。
ゲームも音楽も今よりもっと手が届きにくくて、手にしたものは一生懸命だった。
大人になって器用になったのか、狡くなったのか。適度に適度に。そんな事を積み重ねている自分に嫌気がさすときに胸を掻きむしりたくなるのかもしれない。
あの頃の曲を聴けば「もうちょっと頑張れるんじゃないか?」
知らない曲を聴けば「まだまだ知らない事はたくさんあるよ」
そんな事を感じながら音楽を聴く事で気を鎮めている。
学生時代。CDとゲームの新古屋さんで働いていた。
「今かかってる曲をなんですか?」で自分がチョイスした曲が買われたり。
「あれ面白かったです。次なんかあります?」と期待されたり。
まだ口コミもサイトもそんなになかった時代に「俺はこれが好き」を頼りに小さな店でいろんな人と会話したのが懐かしい。
好きなものを伝えるのに随分臆病になってしまった。
特にオチはなく。