日曜日の黄昏時、僕の街に明かりが灯る。
残暑というにはもう10月なのに半袖で歩ける日曜日の黄昏時に街を歩いたらこれまで張り紙というマスクをしていた様々な飲食店が開いていて沢山のお客さんがそれぞれのお店できっと素敵な時間を過ごしていた。
あの店もこの店も。そして何より美味しそうな匂いがする。
全部景色としてお店は認識していても行ったことのないお店の方がたくさんで。
きっとマスクのない日々が帰ってきても僕が行くことのないお店もたくさんで。
でも、そんなお店にもそれぞれそのお店を大切にしたり一期一会で通り過ぎたりするお客さんがいて、僕が見た今日の景色はどれもがキラキラしてていいなと思えるものだった。
全部のお店が満席だったわけではないけど、お客さんが外からは見えなくても従業員の方が来客に備えてピンっと立っていたりする。
飲食店は不要不急なのだろうか?
この先補助金がなくなってどうなっていくのだろうか?
決して楽観視ばかりできない現実はあるとは思う。
でもやはりお店が開く時。街に明かりは灯るのだ。
そんな中を歩くのはとても心地よかった。
僕の街だけじゃなく、貴方の街も、貴女の街にも。
当たり前だと思っていた風景が、当たり前じゃない時代になって、これからもまだまだわからないけど、いつかいろんな人にこの明かりの中で会いたいなと思った。