心のパンツは脱げるのか?

30代のおにー・・・おっさんが心のパンツを脱いで話しかけるよ。

今年37歳になる僕がもしも新卒で就活するとしたら。後編だったもの。

こんばんは。

以前このようなエントリーを書きまして。
今年37歳になる僕がもしも新卒で就活するとしたら。社会に出たから分かるポイントとか。前編かも。 - 心のパンツは脱げるのか?


ブログを書き出して2年強経ちますが過去経験のない数の方々の目に触れる事になりました。
1人のブロガーさんに向けたエントリーが随分遠くまで行ってしまったという感想です。
厳しいご意見の方が多く、自分の稚拙さをさらしてまで無理して後編を書く必要はないかしらねとも思ったのですが僕にこのエントリーをリクエストくださった方からは「後編興味あり」との旨のコメントをいただきましたので、後編を書く事にしました。

やっぱり前編で書いたように今の若い人がガンガン社会にでて活躍して欲しいので、当時の僕のように「社会に出る」ってイメージがあまりない人に1つの例みたいな感じで何かちょっとでもいいから伝えられたらいいなと思います。

上の文章を書いてから2週間以上経過しています・・・

書こうと思っていたのですが、何となく書けなくて前編のUPからほぼ1か月。就活生にとってはもう企業選びの段階から選考の段階に入っているのでこのエントリー自体はあまり意味がないかもなとも思っています。だったら書くなよって話ですけれど。でも「書きます」といっておいて放り出してなかった事にするのは嫌だったので今更ながらですけれど書きたいと思います。書けなかったのはこれから書こうとする事はブログで書くのが適切なのか迷っている事と、その内容からもしも以前のように多くの方に読まれると僕の意図しない伝わり方になってしまうだろうなぁとも思うからです。でも、ずっとどうしようと迷っているのは気持ちが悪いので書きます。


いつものパターンで書く事を決めてエントリーを書くのではなく、思った事を書きながらエントリーにしますので多分長文になります。
答えの無い事をダラダラ書きますので長文かつ要点がわからない文章を読むのが不愉快な方はここまででスルーしていただけると幸いです。


大前提

前編が「就活に向けての自分のスタンスを見つける」という考え方だったのに対し、後編は「具体的に就職先として企業をどう選ぶか?」を書こうかと思っていました。が、具体的といっても1人1人が望む就職の形が違う以上、方法論に捉えられてしまうと誤解を招くと思うので、具体的というよりは僕が14年弱の社会人生活の中で得た情報と思った事を今現在の就活生に書いてみようと思います。

今の僕だったら。という事で書いていますので、あくまで1つの例として読んでいただければ幸いです。

前編をお読みいただいたのを前提で書きます。


「就職」ではなく「就社」の話

前編でいただいたコメントの中で僕の書いた話は「就職」ではなく「就社」であるとご指摘があり、その通りだなと思いました。
今回書くのも「就社」の話になります。
本来は自分のやりたい事が明確でどんな仕事につきたいか?から就活ができれば一番いいと思いますし、もっと才覚・行動力がある人は起業という選択肢を持てると思います。

今日書きたいのは当時の僕がそうであったように、
就職して自分でお金を稼いで生きていかねばいけないと思っているけれど、具体的にやりたい事や目標はない。でも自活するには会社員が一番てっとりばやいけれどどうしよう?ってスタンスの人に親和性があるかと思います。「就社」の話です。


「大企業」か「ベンチャー」かはあまり意味がないと思う

僕はこの議論はイメージ先行な感じがしていて、あまり意味がないと思います。そもそも「大企業」と「ベンチャー」をきちんと整理しないまま「大企業=育成型」、「ベンチャー=即戦力」という感じで述べられているのが多いように思うのですが、実際は会社毎に全然異なるので。
定義が曖昧な「大企業」だって新規事業に携わったらベンチャー並に忙しいって事だってあります。明確な定義を自分自身で作るなら別ですが、曖昧なままで「大企業」「ベンチャー」というので会社を見ない方がいいと思います。

では、何が大切か?って事なのですが。



強い会社をまず”見て”みよう。業界3位以内

大企業かベンチャーかは関係なく「その会社の取り扱う商品・サービスのシェア」が世界もしくは日本でベスト3に入るかどうかを基準にするといいと思います。

「最初は大企業がいいよ」という意見が多いと思うのですが、その背景には「大企業=業界内でのトップクラス」というのがあるからなのだと思います。つまり「強い会社」

当たり前なのですが企業には競合という存在があって生存競争をしています。業界によって異なりますが僕は業界内で最低でもベスト3に入っていないのと企業が業界の垣根を越えて競争する時代には生き残るのは難しいと教わりました。もちろんベスト3以降に沢山の会社がある業界もあります。でもやはり業界を生き抜くには上位陣にいたほうがいいです。


売上規模が多く業界内で強い会社はヒト・モノ・カネが集まります。


凄く単純に話をするので実際は異なる場合がありますが、どういう事かをかみ砕くと。
まったく同じ商品を100円で売っている業界トップの企業Aと中堅どころの企業Bがあるとして、その商品の仕入値は必ずしも同じではありません。

企業A:売値100円-仕入値40円=利益60円
企業B:売値100円-仕入値55円=利益45円

この企業A,Bそれぞれの仕入値の差が、業界のトップクラスにいるか中堅にいるかの違いです。

これは何故起こるかと言えば、企業Aの方が沢山売上があるので取引額が大きいという理由で仕入先が値段を安くしてくれたりするわけです。

そして、今度はA社とB社が自由に値段をつけるとしたら、どちらの会社も10円の利益は残すという前提ならば、
企業Aは100円の商品を50円まで値引きできます。
企業Bは65円まで。企業Aと同じ売値にしようとすると赤字になります。

消費者からしたら同じものを安く買える企業Aを選びます。

(注意)極端な書き方をしています。実際は100円の商品の仕入にここまで仕入値が違うというのはなかなか無いと思っています。

そうすると企業Aの売上はますます上がり、企業Bの売上はどんどん減るわけです。
従業員の給料とかは上の書き方だと利益から払われますので、同じ人数なら当然企業Aの方がお給料がよかったりもするわけです。

極端な書き方ばかりしましたが、業界のトップクラスにいるという事でのメリットは大きく、同じ土俵で勝負しようとしても難しいのです。
ベンチャー企業というのは新しい業界を自ら作り出して勝負していたりする企業だと思うので最初は1社だけなら独占状態ですし、競合が現れてきたのならいち早く1位のポジションを取るにはどうしたらいいか?を切磋琢磨している環境かと。


何が言いたいの?

今就活されている方はエントリーシートを書いたり、ウェブテストで1次選考をされていたりしているようです。次の進むのは面接でしょう。面接は就活生を企業が選ぶ場ではあるのですけれど、就活生が企業を見定める場でもあると思うのです。ここで卑屈になってしまうと飲み込まれちゃうかと。

面接をしたり、その企業の人にあったりすると「あぁ素敵だな」って思う事があると思います。そういう直感は大事でもあるのですけれど、自分が受けている会社が業界の中でどのくらいの位置にいるのか?というのは知る努力をした方がいいよという話です。

どんなに素敵な話をしてもらったとしても、その会社が業界内で強い会社ではないのなら、どこかしら大変な面がある可能性があります。
・社風はいいけれど給料は安い
・少人数での精鋭主義でとても激務
とか、実際はわかりませんが企業は競争している以上は自動的にお金が入ってくるわけじゃないので大変です。
その大変な部分がどこにあるか?の1指標としては業界順位ってあるんじゃないかと思うのです。


どうやって知るの?

上場企業なら『会社四季報』を読んだりすればざっくりとはわかるかと。
あと非上場でも「業界マップ」みたいな本があれば大体の順位がわかるのではないでしょうか?
・・・ってちょっと調べたら『就職四季報』というのがあるのですね。こういう本で志望企業のポジションを確認するのが大事だと思います。

就職四季報 2015年版

就職四季報 2015年版

就職四季報 中堅・中小企業版 2015年版

就職四季報 中堅・中小企業版 2015年版


業界トップ=労働者にとって1番いい企業とは限らない

ここまで『業界トップ/ベスト3』を”見てみよう”と言う前提で書きました。
読まれた方からすると僕は『業界トップに入れば間違いない』という風に言っているように感じられたかもしれませんが、必ずしもそうではないのです。

何度も書いていますが企業は競争しています。ずっと安泰な会社は少ないでしょう。
今1位だから5年後も1位とは限らないのです。

今ここでいろんな業界の1位の会社を書き、ここが就社にはベスト!って言ったら沢山の批判がくると思います。

それは、誰にとってもベストな会社は1社もないからです。


業界トップの会社はその地位を守るために無茶をしているかもしれません。売上至上主義でとんでもないノルマを課されるような職場かもしれません。


僕が言いたいのはトップだから安泰という事ではないのです。ただ、これからますます競争が厳しくなる社会においては、先頭集団にいるほうがいいかもしれないって話です。

逆にベンチャーのように新しいフロンティアを求めて勝負をするという方がいい場合もある訳です。

それを決めるのは前編で書いたようにその会社でどんな働き方をするかを見極めるというのが大事なのだと思います。


新卒のプラチナチケットって何だろう?

ここまで書いておいて、行き着くところは『会社によって違うからどうなるかわからね』って話になっちゃうのですけれど、新卒で就活をする。という事は何なのかを僕なりに考えると、

新卒プロパー至上主義の超大会社へ入る最初で最後のチャンス

なんじゃないかと思います。財閥系の会社とかそんな感じ。
そういう会社は中途での採用は0ではないと思うのですが、よっぽど特殊な例(ヘッドハント)とかじゃないとあまり求人はないと思います。
もしくは専門的なスキルを身に着けて即戦力として求人がでるとか。なかなか大量に中途採用というのはないのだと思います。
何故なら毎年優秀な人材が新卒で入ってくるので中途で新たに採用しなくていいわけです。教育体制もしっかりしているでしょうし。その企業の文化を真っ白な新卒の社会人に教え込んで「そういうもの」として育てた方が遥かに企業文化が浸透しやすい。

ですので、そういう会社への就社のチャレンジは1回こっきりのチャンスみたいなもんだと思うのです。

ですので
・その1回のチャンスを無駄にするのはもったいないので挑戦してみる。
という考えと
・今の日本ではそういう会社は本当に数少ないので、あまりプラチナチケットとか意識しない(→転職もあるよコース)

なんじゃないかと思います。
僕は転職もあるよコースを選んだのですが、正直に言えば選んだというより、勉強が足りなくて財閥系とかそういう凄い会社がいかに凄いかを全然知らずにスルーしてました・・・学校も大したことないのでOBとかがバンバンはいっているわけじゃないし、身近じゃなかったのです・・・


上で書いた業界トップの会社を調べていけば、こういう会社は見つかると思うのですが、日本を飛び越えて世界シェアとかで上位にいるとかそういう超大企業だったりするのでそういうところで働く事は凄いのだろうなと思います。


受かる受からないは別として、もっといろんな企業が社会にある事を勉強すればよかったなぁとは思っています。

特に僕の場合は法人ビジネスをもっと理解しておけばよかったと思うし、その法人ビジネスと相まって営業職に偏見をいただいたせいで、自分の選択肢を狭めたなぁとは思っています。

どこまで知ればいいか?は答えがありませんが、今の時代ならもっと生の声が集められたかな?とも思います。
それはそれで頭でっかちになる危険もあるのですけれど。



ベンチャーは後からで大丈夫?

これは比較的簡単で、大丈夫だと思います。
創業メンバーに近く上場時に億とかの大金をゲットしたい!というなら別ですが・・・

単純な話でベンチャーというのは成長企業だとすれば、成長するに従い会社の規模も大きくなります。当然人員が必要となってくる。そうなれば即戦力として中途採用を開始します。だから大丈夫。大切なのはその時に即戦力として働けるだけのスキルが自分自身にあるかどうかだけです。

上で書いたプラチナチケットとは逆で、社会に出てからも入社のチャンスはあると思います。じゃないといつ今の会社を転職するかわからないような僕も困るので。

今の時代は大企業とかでも新規事業を始める際に人を募集していたりする事もありますから、昔よりは転職という選択肢に対する障壁は低いと感じます。

いい転職ができるかどうかは経験者として書く気になれたらいつか書きたいなとは今思いました。


社会に出ると職歴という要素が加わる

新卒の就活の1要素として『学歴』があると思いますが、社会に出て転職しようとすると『職歴』という要素が加わります。特に強い動機がなく就社するのであるならば『職歴』として認知される強い企業に入っておくほうが無難と言えば無難です。


おかれた場所で咲きなさい

結局のところ、どんな仕事をするかというのは入った会社によって違うし、会社に入った後も配属された場所によって変わります。大切なのは自分のいる環境の中で何が身に付くのか?を認識しながら働く事じゃないかと思います。

僕の周りは転職した人が多いですが、結果的に『前職で○○を身に着けました』とはっきり言える人が多いです。そしてのその身に着けたものを活かしながら自分が大切にするものを優先できる会社に再就職する感じです。


ブラック企業をどうするか?

ブラック企業って僕が社会人になる頃にその言葉があったかは忘れたのですけれど、「入ったらヤバい」とわかっている会社は結構ありました。今はネットでいろんな情報があるのでより鮮明になっている感じです。

僕は労働基準を明確に違反している企業は最初から避ければいいと思いますし、入ってみて「ダメだ」と思ったら辞めればいいと思います。

これを書くと「社畜だ」と言われそうなのですが、ブラック企業の基準は自分の中である程度作っておくといいと思います。
僕は残業代が出て、年収がとても高いけれど平日遅くまで仕事をする仕事については”僕にとっては”ブラックじゃないと思います。
でも、その分”休みがない”ならば僕にとってはブラックです。

つまり僕の場合は
・給料が高い
・平日は激務
・休日はきちんととれる
・残業代はきちんと支払われる

って要素なら許容できます。もちろん激務じゃないほうがいいですよ!ただどこを許容するかだと思うのです。

給料が安いのなら平日が激務というのは耐えられません。1つ1つの要素ででっぱり引っ込みがある中で自分が許せるところは何かな?って思っておくとある程度選択肢ができると思います。

誤解しないでいただきたいのは法律違反をして不当に労働させる企業は基準も何もなく無くなればいいと思っています。

ただ、ネット上でブラック企業の話題がでると、働く事=社畜とか、少しでも忙しかったりするだけでもあそこは激務でブラックだという風に使われている人もいるので、ブラック企業という言葉を1くくりで考えずに、自分が働くのにあたって何は大丈夫か?を考える必要があります。

・・・とはいっても働いたことのない新社会人にはきちんとした基準はつかむのは難しいと思うので、いろんな情報の中で、「自分は耐えられないな」という要素を出してみるのがいいんじゃないかと思います。

でも最初は横並びではじまるだろうから、この話は”転職”の時の話なのかもしれませんね・・・


まとめます

・自分が志望する企業が業界の中でどのポジションにいるかを把握するのは大切
・入社した企業でも配属先によってする仕事・得られる経験は変わる
・結構転職ってメジャーになっているから新卒で躓いても大丈夫だと思う
ブラック企業については絶対に許しちゃいけいないけれど、もしも入ってやばいと思ったら辞めればいい。

企業をどう選ぶか?を書くつもりが最終的に『失敗しても何とかなるよ!』って話になってしまいました。


前編以上にとっちらかった話になってしまいました。

入社してみないとわからない事は沢山あります。だからこそ、自分が何でその企業に入るのか?というのを自分自身が納得して入社するのが一番大切なのだと思います。

今回はその1例として、自分が希望する会社を評価した上で職歴としてどんな風に自分に役立つか?という視点を持てたら納得いく場合があるんじゃないか?という事が言いたかったのです。

就活生の皆さんが1人でも多く、自分が納得して笑顔で入社できる事を祈っています。

あんまり媚ちゃ駄目だよ!


それでは、また。

採用基準

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内定力2015 ~就活生が知っておきたい企業の「採用基準」~

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