先日、映画『ペコロスの母に会いに行く』を鑑賞し感想を書きました。
誰にでも歴史はある。『ペコロスの母に会いに行く』感想。 - 心のパンツは脱げるのか?
映画は面白いしいろいろ考えさせてくれたいろんな人が共有してくれればうれしいなぁと思い感想を書きましたが、劇中で使われているアニメーションは元々の原作漫画をアニメ化しているのだと知り原作本も読んでみることにしました。
で、原作がこちら。
感想ですが優しい絵柄でほんわかしたエッセイ漫画でした。
映画は原作の話を上手に拾って組み合わせつつ、1つの大きな話にしたのだなぁと思いました。
僕は映画で言われていた、
ボケるとも悪か事ばかりじゃなかかもしれん
という言葉にひっかかっていて、映画では印象的な出来事の末の話なのですけれど、実際の原作ではどう使われていたのか?が気になっていました。
読んでみると原作の方が少ないコマでの漫画で伝えている分、より伝わりました。
痴呆とは現実世界ではボケなのですけれど、ボケた本人の中では記憶から引き出された人が生きているのです。
生前は苦労をかけてばかりだったペコロスの父も、痴呆の母にとってはいい思い出とともに純化された父親に会えているのですね。
だからペコロスは母に(漫画では母自身が)ボケるという事はまたあの人たち(死別した父や妹等)に再会できたりする事でもあり悪い事ばかりじゃないんだな。というわけです。
映画も原作もどちらも面白かったです。
映画では語られない、もっと日常のエピソードもあるので映画を観て楽しかった方は原作を手に取ってみるといいかと思います。
それでは、また。