こんばんは。バカヤロー。
本日『アウトレイジ ビヨンド』を観てきました。
今日の映画感想はネタバレありだぞバカヤロー。
でも、その前にネタバレなしで『アウトレイジ ビヨンド』に予習は必要か?だけは書いておきますが、
前作観ないとつまらないですよ。
でも、前作を観ると、ビヨンドは物足りないかもしれません。
そんな映画です。何が物足りないかはネタバレありで下に書きますが、評価としては、1800円で普通に楽しめるので星3つです。
さて、ネタバレ前提で感想を書くぞバカヤロー。
思った事。
その1:バカヤロー成分が足りない。
前作と根本的にビヨンドは異なっているのが、ヤクザの滑稽さとか、ほとんどギャグと化していたバカヤロー合戦が近作はあまりありません。
前作が暴力そのものを主題においていたように思えますが、今回のビヨンドは、大友にとっての「ケジメ」の話かと思います。
ですので、正直なところ、各悪党達の死に様があまり面白くないのですね。
滑稽さというか面白かったところは僕の場合、序盤の取調べ室での調書をとっているシーンが面白かったです。
「ホステスの家に金属バットがあるか、バカヤロー!そこは灰皿だろ!」とか言われて誘導されるところ。
その2:これで終わりか?
ラストは木村の葬式にきた大友(たけし)が、マル暴の片岡を撃ち殺すところで終わるわけですが、満員の映画館の結構な数のお客さんが「え?終わり」って反応でした。
関西最大の暴力団「花菱会」が結局得をしただけで、物語的には彼らはほとんど痛む事がなく、山王会の弱体化だけで話が終わるのです。
大友は生きており、新しく今作から登場した韓国の組織と手を結んでいます。
ですので、作ろうと思えば「アウトレイジ3」として、弱体化した山王会。関東にも大きく進出することになった花菱会。韓国組織。マル暴を2人も殺された警察組織の4つ巴の血で血を争う最終決戦とか作れるんじゃないかとは思いました。
ただ、この映画を「アウトレイジ」において、山王会の策略と裏切りで組と組員を失った大友の「ケジメ」をつけるまでの話として観るならば、『アウトレイジ ビヨンド』は立派な完結編だと思います。
そもそも、上で書いた『アウトレイジ3』だと、もうVシネマの世界というか、終わりがないのですよね。
現実社会でパワーバランスが変わることがあっても暴力組織がなくなることはないでしょうし、それは北野映画の世界でもそうなのだと思います。
大友は一番最後に片岡を殺して『アウトレイジ』でのケジメをつけた。
今回の映画はそこに重点があったのだと思います。
その3:桐谷と新井で話がつくれたんじゃないかなぁと思ったり。
今回の『アウトレイジ ビヨンド』は大友のケジメの話だと思うので、これから書くことはただの希望なのですが、木村一派としてでてきた、嶋(桐谷健太)と小野(新井浩文)は面白い存在だと思いました。
序盤で加瀬君の事務所に乗り込んで殺されちゃうわけですが、ああいう暴力の世界に生きていくと決めたが、まだ青臭さというか若さがある存在を主人公にしたら、別の面白い話になったんじゃないかなぁとか思いました。
『キッズリターン』が好きというのもあるのですが、とにかくあの2人は惜しいなぁと。
その4:花菱会の人々。
今回、物語的には圧倒的に勝者となった花菱会なのですが、個人的には、
西田敏行も高橋克典も死にたかったんじゃないのかしら?と思ったり。
いや、なんとなくなのですけれどね。せっかく北野映画でヤクザもので、『アウトレイジ』ではいろんな役者さんがいろんな殺され方をしたので、今回でる名のある俳優陣も自分の死に様を楽しみにしてたんじゃないかなぁとか思いました。
高橋克典に関しては一言もセリフのないヒットマンの役なので格好いいし、美味しい役です。僕はラストは大友は何もしゃべらない高橋に撃ち殺されたりするのかしら?とか思いましたが、結局、何もなかったです。
ちょっともったいないなぁと。
そんなわけで、思った事をつらつらと書いてみました。
批判的な事も書きましたが、全体としてみたら娯楽作品として十分に楽しめるものだったと思います。
ただ、前作『アウトレイジ』の方が僕は好きかな。ってところです。
劇場は満席でした。
いろんな方のいろんな感想を読んでみたいと思います。
それでは、また。
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