心のパンツは脱げるのか?

30代のおにー・・・おっさんが心のパンツを脱いで話しかけるよ。

『最強のふたり』を観てきました。

ちょっと話題?の『最強のふたり』を観てきました。

先に結論を書いておきます。1800円の価値はあると思うので星3つ。
でもって、なるべく情報は仕入れないで観た方がいいと思います。
僕は余計な情報をツイッターのつぶやきで偶然知ってしまったためにそこまで、映画としては楽しめなかったように思えます。

いい映画だとは思うので「ちょっと観にいこうかな?」とか思っている人は、映画を観にいった後にブログを読んでいただければうれしいです。



それでは、以下は僕の微妙な感想。

僕はこの映画の存在は全然知らなくて、小覇王さんのブログで映画の感想が書かれていたのを少し読んで、「これは観た方がいい映画な気がする」と思い、ブログ自体を途中で読むのを止めて、概要と予告編の情報のみにしてようやく本日映画を観てきた次第であります。

小覇王さんの記事はこちら
2012-09-01 - 小覇王の徒然はてな別館

映画を観てきた後、最後まで読ませていただきました。
いつも思うのですが、造詣が深い感想を書ける方というのは凄いなぁと思います。

で。

僕が偶然、といっても映画を好きな方を複数フォローしているから、こういう事は想定できたのですが、知ってしまった余計な情報は

「フランス映画らしく、何も起こらず終わる、いい映画」

みたいなつぶやきを先に知ってしまったんですよ。

僕は別に映画に必ず起伏がなくちゃいけないとは思っていません。淡々としたものも好きです。でもそれは観た上での結果であって、「どんな映画か」を知らない時にしってしまうのとは意味が違うと思うのですよね。

おかげで、冒頭のシーンも物語が進んだ上での話から過去の回想に入るのだなとは思いましたが、あの車での移動自体が何か大きな意味を持っているようには思えず、結果としてその通りでがっかりしました。

・・・とここまで書いて思ったのですが、自分が感想をしっくりと言えないのに、無理やりまとめて文章にするのも何だか変だなと思うので、乱文になりますが、思った事を書いておきます。

フィリップは結局、現状の首から下が動かない自分を受け入れてくれる友人が欲しかったんじゃないかと思うんですよね。

何がいいたいかというと、(僕が斜めにものをみているのかもしれませんが)
この映画をみて「感動した」とか「障害者を差別・区別しない自然に接するドリスは素晴らしい」とかいろいろ言う人はいると思うんだけれど、

ドリスは友人として最高なわけで、ヘルパーとしてはどうなのよ?って事です。いやドリスのキャラクターは好きなのでうまくかけないのですが、首から下が動かせない障害者の方がいたときに、ヘルパーの態度って、やっぱり「補助」という位置づけなのじゃないかなぁと。

もっといえば、ビジネスとしてお金が発生しているわけで。

変な風に障害者の方を補助する時には対等に。とかそんな見方にならなければいいなぁと思いました。

難しい話だと思うので、僕自身も本来はきちんと考え方を第三者に伝えられないならば書くべきじゃないとも思うのですが、

僕のスタンスとしては、障害者の方に対して人としての尊厳を傷つけるような区別や差別はしてはいけないと思うのです。

ただ、健常者だからこそできること、障害があるゆえに出来無い事。というのは認識しないといけないんじゃないかと。その上で、境界線をつくるわけではなく、相手の領域に入る時にどんな手助けができるかを考えるべきかと。

だんだん書きながら考えが鮮明になってきたのですが、

この映画、ドリスがフィリップに”友人として”接する態度というのは、当たり前すぎて、僕にとっては感動とか感銘がないのだなと。

別に僕ができた人間だといっている訳じゃないですよ。

ドリスが辞めた後の、後任のヘルパー達って何か問題があったのかなぁ?という疑問と、ドリスのスタンスをどこに見るのか?という事だと思います。

なんかそんな事を考えてしまって、感動とかは正直あまりなかったです。

でも面白いシーンもありましたよ。
それは、オペラをみたドリスの率直な感想のシーンとか、サプライズではないサプライズパーティーでのみんなのダンスシーンとか。
ドリスの絵に対する、評価(フィリップの芸術への造詣の深さがドリスの絵の保証になって、結局フィリップの友人が絵を買ってしまうという構図)とかは面白いです。

それは単純に金持ちの世界の常識に対して、ありのままを率直に受け止め自分の気持ちを表せるドリスとのやりとりの場面ですね。

フィリップとドリスが何で出会ったかがたまたま障害者とヘルパー募集というだけであり、映画の本質としては、生まれも育ちも違うフィリップの世界とドリスの世界が交じり合うところで育まれる二人の友情なのではないかと思います。

だから、この映画って感動したと言われると僕は違和感が凄くあるのですが、楽しかったと言われるとそれは分かる気がします。僕も楽しんだので。

それの何が映画になるんだ?といわれるかも知れませんが、フィリップが健常者でドリスと出会い、肩を組みながらお互いの世界を認め合う映画であっても楽しめるかと思いました。

いろいろ言いましたが、実話を元にされているとの事でしたので、あまり設定についてとやかく言うのは野暮ですね。

なんにせよ、友情や相棒ものって僕は好きです。お互いの異文化にふれあって、世界が広がっていくとか。
ただ、そういうのって小説とかで沢山読んだ気がするのですが、最近の僕はまったく読書をしていないなぁと強く反省しました。

最強のふたり』お勧めという程ではありませんが、同じように感じた方がいるなら話してみたいなぁと思える映画でした。

それでは、また。

Intouchables

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