心のパンツは脱げるのか?

30代のおにー・・・おっさんが心のパンツを脱いで話しかけるよ。

ファミマのフォアグラにクレーム出す人の食生活はどんな感じなのだろう?

こんばんは。
今日は金曜日で給料日。別にいつもより給料が多い訳じゃないので実際はどうという事もないのですがやっぱり給料日はうれしい。

そんな日の帰りの電車でtwitterを見たらTL上にフォアグラというワードが散見されました。
なんだろなー?と思っていくつか見ているとどうやらファミマのフォアグラを使った弁当がお客様から頂戴したご意見がきっかけで販売中止との事。

ファミマに「フォアグラの飼育は残酷」と抗議 やむなく特製弁当の販売を中止 (産経新聞) - Yahoo!ニュース

そしてファミリーマートの見解がこちら。

http://www.family.co.jp/company/news_releases/2014/140124_01.pdf

実際にファミリーマートが何で販売を中止したのかを邪推はせずに純粋にこのニュースリリースを信じるという前提で僕が思ったのはこのクレームを言うお客様は何を普段食べるのだろう?って事でした。

どこまでが残酷?そもそも僕らは家畜を殺して食べているのでは?

フォアグラ自体は製造方法に問題があるという指摘があります。
変革迫られるフランスのフォアグラ産業 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

無理やり餌をチューブで胃に流し込まれるガチョウやカモを人として想像した場合は恐ろしいですよね。だからそんな事は許せない。フォアグラなんて食べちゃダメ!

僕は1つの意見としてはわかるのですけれど、こういうのを主張する方はそもそも僕たちが生き物を殺して食べている事についてはどう思っているのでしょうか?

牛や豚が人間に食べられるのを前提に育てられ屠殺されるのは残酷ではないのでしょうか?

例えば卵。鶏にとっては自分の子供ですよね。生まれれば成長する我が子です。
でも現実は人間の手によって無精卵を産まされているわけですよね?
何も育たない無精卵。自然の摂理で排出されるものだけが流通されているのでしょうか?
違いますよね。人為的に無精卵を産まされているのですよね?
これは残酷な事じゃないのでしょうか?

例えば牛乳。牛のお乳にチューブを付けられてスイッチ一つで牛乳を搾られるのは牛の意志にそった行動なのでしょうか?

僕らは食事をするという行為は沢山の生き物の命をいただいている訳です。
そして自然の摂理で適量だけ食べている訳ではなく人為的に飼育され必要な量を確保した上で食べ物を食べています。

フォアグラだけが残酷なのかな?

もしかしたら、こういう抗議をする方は菜食主義者なのかもしれません。

だとしたら。

例えばキュウリ。店頭に出すために見栄えを良くする必要があり真っ直ぐに成長するように筒に入れられて強制的に真っ直ぐになるように育てます。

例えばホワイトアスパラ。生まれてこのかた太陽の光を浴びない事を強要されています。

野菜も人為的に作られいるものが多いです。これは生きていないから残酷じゃないのかな?

野菜に関しては目線を変えて生産者を見てみましょう。
一般的なサラリーマンと違って土日も休みなく。雨の日も風の日も作業です。
時期によっては残業という概念もなく。ただひたすら作物を育てるのです。
これは人としてワークライフバランスのとれたゆとりのある生活を送れているのでしょうか?
そういう苦労の上にできた作物を食べるのはいいことなのでしょうか?
野菜を求めなければこの人達は違う仕事につけたかもしれませんよ?

フォアグラはダメ。っていう方々が何を食べているのか気になるのです。

飼育が残酷。
では、飼育が残酷じゃなければそれは正しい事なのですか?

僕らは言語を共有していない生き物の本当の声を聞く事はできません。
だから本音なんてわからないのです。
ただ、生きるために食う。美味しい物を食べたいという欲求で食う。
そしてその食うという行為には尊い命をもらっている。

先日牛丼屋の「いただきます」が話題になりましたが、この言葉は何も調理人や従業員にかける言葉だけではなく、食材そのものに対する言葉でもあるのではないでしょうか?

僕らは食べ物を食べている以上残酷なのです。

その上でフォアグラだけが特にダメな理由は何なのだろう?
そしてフォアグラに抗議をする人は何を食べているのだろう?

そんな事を考えました。

ファミマの答えもなんだかなぁって思います。
違法な食材を使ったとかならともかく22件の抗議の声より発表時の反響の多さから「食べてみたい」という件数の方が遥かに多かったかもしれません。

少数派の意見を無視しろとは思いません。

でも今の時代。クレームを挙げる事。そしてそれが例え数件でも何かが起こった時のリスクを考えると回避しなくちゃいけないという企業姿勢は食べ物に限らずテレビもそうですし、いろんなところで冒険はできないという環境になりつつあります。

もしかしたら僕らは肯定的な意見もきちんと表明して企業がリスク判断する際にどちらの意見に耳を傾けるかの選択を作ってあげなくちゃいけないのかもしれませんね。

そんな事を思った給料日でした。

夕飯はつけ麺でしたよ。

それでは、また。

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