心のパンツは脱げるのか?

30代のおにー・・・おっさんが心のパンツを脱いで話しかけるよ。

TVドラマ『塀の中の中学校』を見た

今日は時間をもてあまして色々考えた事があるのですが、どれもきちんと言葉にまとめられなかったり、誤解を招く可能性があったりと、うんうんうなっていました。

そんな中で気分転換に我が家のREGZAで録り溜めしていたTV番組を色々見ていたのですが、その中で2年前に録画したままだった『堀の中の中学校』がなかなかよかったので、その感想です。

『塀の中の中学校』

概要(ウィキペディアより)
長野県松本市にある「松本少年刑務所」の中に実在する、刑務所の中にある公立中学校「松本市立旭町中学校桐分校」を舞台にした、「生徒」と先生との交流を描いたものである。過去にJNN報道特集のシリーズで数回にわたってこの「桐分校」にスポットを当てたルポルタージュが放送されたが、これがモチーフとされている。

要は実在の刑務所内の中学校をモチーフに話が作られているわけですね。

ざっくりとしたあらすじですが

プロのカメラマンを目指していたが現実を考えて桐分校教師になった石川(オダギリジョー)は犯罪者なんかに教育を受けさせるのが馬鹿らしいと思っています。これまでは少年院で教えていたのですが、はじめて桐分校に赴任して、大人の犯罪者に教える事への懐疑と、自分自身がやりたい仕事から目を背けた現状の職業に何の思い入れもないのです。

そんな主人公のもとに5人の新入生がやってきます。
・介護の末、女房を殺した佐々木(大滝秀治
・結婚詐欺を繰り返したジャック原田(すまけい)
・幼少期に天外孤独になりながらも、幸せを掴んだ先で「読み書きができない」事を馬鹿にされて殺人を犯した川田(渡辺謙
・小学6年の時に病気で2年入院した事で学年が遅れ、その環境に耐えられなくなり家出。その後、植木職人兼テキ屋になるが揉め事から相手の店に火をつけ結果として近隣も火事になり人を殺めた小山田(千原せいじ
・旅芸人の子供であり甲子園という夢がありながらも父親に学校に通わせてもらえず、自分を商品としてしか見ない父親を殺そうとした竜神(染谷将太

彼らの共通点はまともな教育を受けていないため、読み書きができない事。そして彼らの犯した犯罪はそれが遠因になっている事。(佐々木のみ例外)

そんな5人の生徒を教える事になったオダギリジョー自身がカメラマンの夢を諦めきれずにくすぶっているのです。
5人の生徒もそれぞれ思惑があり、特に渡辺謙は自殺するために中学校の遠足を利用しようとしていて、自分が死ぬにはどうしたらいいか?しか考えていないのですね。

当然学校なので学力にも差が出てきます。勉強についていけ無い事で苛立ちをつのらせ自分より弱者である、すまけいを苛めだす、千原せいじ等、いろんな問題が出てきます。

彼らは中学生とはいえ、1年で3年間分のカリキュラムを終えて卒業する事になっており、その1年間を描いています。

文字を読む。書く。九九を覚える。当たり前のことを知らない大人達を熱演しています。

特に大滝秀治は高齢から多くの病気を持ちながらも、はじめて勉強ができるという喜びをとても丁寧に演じています。

このドラマの中心は渡辺謙なのですが、僕は大滝秀治の演技の方に目がいっていました。

学ぶというのは、いつからだって始める事ができる。というドラマの中にあるテーマを表しているのが大滝秀治だと思います。

ドラマの感想を事細かく書こうかと思ったのですが、すみません。眠いです。

それ以上に、今後再放送とかがあった時に気に留めてもらえる事があればいいなと思うので、ここで止めておきます。

2時間30分くらいあるドラマでしたが、見ごたえがありました。

映画とはまた違った、ドラマならではの良さがあったと思います。
それが何なのかを具体的にかけないのがもどかしいのですが。

物語について何となくしゃべりたい。そんな気持ちにさせてくれるドラマでした。

刑務所の中の中学校

刑務所の中の中学校

こちらはドラマ原作とは違い、実在の桐分校についてのお話のようです。
実際の教師だった方の本です。読んでみたくなりました。

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