心のパンツは脱げるのか?

30代のおにー・・・おっさんが心のパンツを脱いで話しかけるよ。

奇跡の価値は

招待券をいただいたので有楽町のスバル座で映画『奇跡』を見てきました。

前情報は一切なしで、キャストをみて、オダギリジョー×大塚寧々から”まえだまえだ”が生まれること自体が奇跡だろうにと思ったくらいです。

鑑賞してみると、僕にとっては好きなテーマの映画だったので、ネタバレなしでよかったところを書いていきますよ。

そもそも、思春期に入ろうという子供達が何かをきっかけに現実を受け入れて大きくなっていくというような、大人の入り口みたいな物語が好きです。

僕が小学6年生だったのは、もう22年くらい前なのでその時考えていた事とかはあまり思い出せないのだけれど、主人公である小学6年生の航一の感情はとても懐かしくリアルなものでした。

流石にアメリカじゃないので、死体を捜すわけでもなく、かといって、日本で死にそうな爺さんを観察しようぜ!ってわけでもなく。
ただ、新幹線が初めて交差する時に願いを言えば叶えられるという奇跡。これを起こしたくて主人公の子供達がそれぞれの願いを胸に新幹線の交差する場所を目指すという設定なのがよかった。ちょっと幼い気もするが、このくらいが丁度いい。

離婚した親のせいで、兄弟が離れ離れになっている航一の願いは「家族が元に戻る事」当然、弟の願いも同じだと思い込んでいる。離婚という理不尽な力でしかたなく今の学校に通うし、友達はできたけど、どこかで受け入れられない。

奇跡が起こって、家族が元通りになれば全てが解決すると思い込んでいる。思い込もうとしている。こんな航一君を中心に友達や離れて暮らす弟の龍之介とその友達を巻き込んで、奇跡に向かった映画です。

奇跡の場所にはいけるのか?
奇跡は本当に起こるのか?

ネタバレなしなので、詳しくは述べませんが、この映画は奇跡というよりも『軌跡』がテーマなのだと思いました。

最後に航一君が望んだ事はなんだったのか。2時間超の長めの映画なので若干中だるみ気味でしたが、子供達の決断やそれに向かう軌跡は見ていてなかなか心地よいものでした。

今はいろんな大作映画がやっている時期なので、なかなか優先度が高くならない映画かもしれませんが、日曜日のゆっくりした時間に見るには丁度いい映画だと思います。

無料で見といてなんなのですが、1800円の価値はあると思うので、星3つです。
※映画の感想だけだと基準がないので、星5個満点で基準をつくりました。

そんなわけで、『奇跡』は僕にはなかなかいい映画でしたので、
見た人がいたら教えてください。「つまんねぇよ」も全然ありです。

死体を見に行くアメリカのガキンチョの映画も、じーさんを観察する日本の子供の小説も大好きですので、そちらも是非。

まとまりませんが、このへんで。

夏の庭―The Friends (新潮文庫)

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